この日は初釜でした。
いつもなら午後からお稽古をするのですが、
内々でお客様もお招きして、午前からお仕度をし、濃茶、薄茶をいただきました。
濃茶でいただいたのが、虎屋さんの干支菓子、『幸とら』 です。
虎屋さんの”寅”。これは、なかなか楽しい…。
虎屋さんも、お力を入れたのではないかと想像します。
しかしながら、このキュートな意匠は、新作の干支菓子として、最近は定番なのかもしれません。
昨年の”丑”も、この”寅”と同じような形態で、羊羹製のものがペロリとかけられたものでした。
それは、白とピンクで、いただく幸せがいっそう増すような演出のものでした。
老舗の虎屋さんですから、デザインとお菓子を作る職人さんは、別の方たちではないかという感じがしております。
このユニークなデザイン、かなり前衛的です。
老舗でありながら、この頭の柔らかさ。
伝統を守りながら、時代に即したお菓子作りもされる…。さすがです。
このお菓子は、12月に店頭に置かれている一覧表を見て皆で決めましたが、
本来なら年末年始だけの販売の商品でした。
ですが、さすがは老舗の虎屋さん。融通も利いています。
10個以上であれば受注してくださるとのこと。 お願いしました。
材料は、小豆、白小豆、小麦粉、寒梅粉、肉桂、くちなし色素とありました。
羊羹製で丸い御膳餡を巻いたものです。
御膳餡とは、上質なこしあんのことをそのようにいうんだそうです。
いただいてみると、柔らかなニッキの香りがいたしました。
しっかりしたお味で、ボリュームがあり、濃茶をいただくのに、niceなチョイスでした。
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