椿餅(つばきもち)は、
紫式部の「源氏物語」”若菜の巻”に登場したという古い歴史を持つそうです。
記述は、「つばいもちひ」。
平安時代の菓子は唐菓子と言って中国伝来の揚菓子がほとんどでしたが、
桜餅のように団子を植物の葉で挟む形式などが珍しく、
椿餅は日本独自のもので、
桜餅や柏餅よりも早い平安時代に登場していることから、日本最古の餅菓子ともいわれているそうです。
最近のものは、俵形の道明寺餅が椿の葉に挟まれているものですが、
道明寺が普及したのは江戸時代からなので、
平安時代には、椿の葉を挟んだだけものだったかと思われます。
東宮さんの椿餅はうっすらピンクに染められていて、
まだ雪の残る2月に店頭に並ぶこのお菓子に、
春の香りや椿の美しさがイメージできました。
こし餡製。
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