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柚子の闘病日記・no31


5月12日火曜日
 何が起こったのか?
腫れのある片目が開けられないでいた。
朝の散歩、始めは、ほとんど歩く意思がなかった。

家に戻って、人間用のサルファ剤の目薬を点した。
少し開いてきた。
2回目の散歩。呼吸が荒く、身体に熱があるようだった。
けれど、ウンチをもようした時のアピールはキチンとした。本日2回目。
体調がおかしいということではないのか?
家の近くに近づくと、歩きたいという意思表示をして一生懸命歩いていた。

鼻粘液は、一週間ほど前から、腫れのある逆側の左からだけでなく右側からも出るようになった。
一日何回拭っているだろう。
30回?40回?

深夜は、それができないので、ベッドの上にタオルを何枚も敷いているが、その粘液跡が多数点在している。

昨日、gre が、エンシュアリキッドをもらいに行ってくれた時、獣医さんと話をしてきてくれた。
この粘液は鼻の周りの膿ということらしい。

今朝、少し、口から出血もしているようだった。
鮮血ではなかったが、これも先生によると喉にある腫瘍のせいではないかということだった。

また、先生には、「しばらく看ていただいてないので連れてこようかと思っているのですが…」と言うと、「今、特に問題がないなら、できることはありません」と、言われたらしい。
これは要するに、繰り返し言われていること、ただ見守ることしかできないことを意味しているわけだ。

今は、安定剤の効果があって食欲を取り戻し、ドッグフードを柔らかくしたもの、そして獣医さんでいただくエンシュアリキッド(栄養が高いミルクのような飲み物。寝たきりの患者さんとかが胃に直接チューブを入れているときに与えたりする高カロリーの経腸栄養剤)を食事としている。
これも、摂れなくなる日がくるんだろうか?

昨日、作曲家の三木たかしさんが亡くなった。
咽頭癌だったという。忌野清志郎さんは喉頭癌。
喉周辺の癌だけでも、いくつもある。
病気は本当にその当事者にならないとわからない。
母が侵された”多発性骨髄腫”なんて聞いたこともなかった。
柚子は”悪性黒色腫”という名の癌。

発見された場所は喉の手前付近。
どれだけものを飲み込むことに負担があるのだろう。
生きようという気持ちで、食べることも一生懸命なのに違いない。
病院で調べてもらうまで、自分から食べることを拒んでいたのだから…。
今も勿論、自分から食べることはないけれど、私が手から一粒づつ舌に乗せてあげて食べている。
時には乗せた場所が悪くて舌をうまく動かせないのか吐き出してしまうこともあるけれど…。
8センチのお皿に乗る量。そしてエンシュアが、シリンジで8本分(20cc程)くらいか。
今はこれが、命の綱。
嫌がることもたびたびあり、なだめすかしながら、時には強引にしている。
それでも痩せてきている。
これが難しくなる日もくるのか?

三木さんは、声帯を取る手術の後、嚥下が難しくなって64キロだった体重が44キロになったそうだ。
今の柚子の体重の減少は、癌細胞の悪さでもあるらしいが、比率的には同じくらいの減少なのではないかと思った。
食べられないということも辛いし、食べるという行為も苦痛になる。
それをみている家族もまた辛い。

義父はこのエンシュアに近いものを毎日胃ろうから摂っていた。

目の様子、治まるといいな。
犬のことなんか、気にする人は少ないと思うけれど、片目が飛び出ている表情にぎょっとしている人もいるのだろうと思う。
毎日何十回と、その顔を見るたびに鼻の辺りがつんとして涙がこみ上げてくることか…。
可愛いお顔の柚子が今、少し変顔。

顔だけでなく、身体にハンデキャップがあったら、辛いだろうな。
そんな家族をお世話している人がいる。
スゴいな、偉いなと思う。


  

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