お稽古の手引き◆

客の心得

持ち物
・   扇子

・ 懐紙(大目の束での持参が好ましい)

・ 楊枝(黒文字が使い易い)

・ 古帛紗、帛紗(お道具拝見の時)〈初心者はなくてもok)

・ てぬぐい又はハンカチ
  (着物の場合、袂にいつも用意があると便利、(つくばい)での手、口のすすぎの時に用意があったほうが良い)

・ 足袋は席入り前に新しいものに変える(洋装の場合は、白靴下を持参し、履きかえる)

つくばいでの心得

1 前石の上でつくばい、扇子を腰に差す。

2 右手で蹲踞の柄杓を取り、水をすくって左手をすすぎ、(蓋がある場合は右を左に開ける)

3 次に柄杓を左手に渡し、右手をすすぐ。

4 いま一度水をすくい、左手に水を受けて口をすすぐ。

5 柄杓を縦に持ち、左手を上、右手を中心に置き、静かに柄杓の残った水を右手を下方向に滑すようにして、水をきり、柄杓の柄を清める。

6 柄杓を元通りに直し、(口を左に横向きに置く)

7 懐中の手巾でぬぐい、席へ進む。

席入りの心得

 広間などの場合

1 手がかりが少し開けてあるので、膝前に扇子を置いて、(金目が右、木部が左)襖、障子を開けて席中を伺い、

2 扇子を前方に置いて、にじり寄って入る。(繰り返す)

3 扇子を持ち、立って、床前に進み、坐り、床の掛物に一礼の後、掛物を拝見し、

4 続いて、花、花入と拝見する。(風炉の場合は、香合も)

5 拝見が終われば、一礼して、右手に扇子を持ち、まず、両かかとを立て、左膝を立て、立って、身体の向きを変え、扇子の手を前にする。

6 そのまま縁を踏まぬよう、手前座へ向かい、風炉前に進む。

7 風炉、釜が据えられた正面に坐って、扇子を膝前に置き、釜、風炉、風炉の灰形を拝見する。(炉の場合は、棚があれば棚から拝見し、その後坐ったまま向きを変え炉を拝見する。)

・次客は床の拝見のすむころ、席入りをする。

8 正客は他の客の拝見に邪魔にならぬ場所を見計らって、仮座し、扇子を右膝横に仮置きする。(正客の扇子は金目が右、木部が左。次客は逆)

・末客は入り口に向き直って、(坐ったまま戸側に向く)戸を閉め切る。


菓子のいただき方

1 両手をついてにじり出て茶碗を膝前に引きにじって帰り、茶碗を縁内に取り込む。

2 正客は茶碗を縁内次客の間に置いて、「お先に」と一礼する。

3 次に茶碗を膝正面、縁内に右手で置き、

4 きちんと手をついて「お点前頂戴いたします」と亭主に挨拶し、

5 右手で茶碗を取り上げ、左手にのせ、感謝の気持ちでおしいただき

6 正面をよけるため、時計回りに回し、いただく。

7 最後に啜い切りをし、

8 喫み口を、右手と人差し指で左から、右に拭き、

9 その指先は、懐中の紙で清める。

10 正面をよけた分だけ、前の逆に戻して,

11 縁外正面に置いて、拝見をする。 両手をついて、全体の形を拝見する。茶碗を手に取って細部を拝見する時は、両ひじを膝の上にのせ拝見する。

12 今一度、全体を拝見して、亭主の出された場所ににじりながら茶碗を進め返す。
 
 ・次客は亭主が、二服目のお茶を点てるために茶杓を持った頃にお菓子を頂き、茶碗を取りに出る。
  正客との間、縁内に取り込み、「ご相伴致します」 と一礼し、次に三客との間に右手で置いて「お先に」と一礼し、膝正面に置いて亭主に 「お点前頂戴いたします」 と挨拶していただく。

 ・末客(まつきゃく)は、菓子器を、正客の前に戻す。


◆お稽古の手引き◆ 

●割り稽古●




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