◆着付け◆
着付けの要の半襟、私の場合、基本は白です。 足袋同様、冠婚葬祭とお茶席では、やはり、この白い半襟が基本ですね。 ですが、江戸時代もそうだったように、昔はお城に上がる人だけが白い半襟を身につけて、 一般の町民は白い襟などではなかったといいます。 私の場合も着物は、ハレの着物ではなくて、普段の着物として楽しんでいるので、 半襟の色や素材は、カジュアルな感覚で色々楽しむようにしています。 美しい襟元は、着物姿の一番大切な部分ですが、一番大変なのが、半襟付けかもしれません。 必ず着ていく着物は,、前日までには揃えて、長襦袢に合わせる半襟も用意してつけておくと、 着付けの時に焦らずにできるので、面倒でも必ず、するようにしています。 その着付けの時の面倒なプロセスの半襟付けですが、 最近では、簡単な方法として安全ピンで留めつけるという方法があります。 私もかなり手抜きの方で、背中心付近は、細かく縫ってカーブが綺麗になるようになどの手順を 適当にしてしまっています。 ただし、留めつけるという作業だけはしています。 しろも(綿の白のしつけ糸)を使うというのが、一般的でしょうか? (しろもに対して、いろも…色付きの綿のしつけ糸) 私が半襟付けに使用している糸は和裁の世界で言う 『ぞべ糸』 です。 『ぞべ糸』 というのは、絹のしつけ糸です。 この糸は、薄荷色と、白の色があります。 どちらがいいということはありません。 これを使う利点は何かといいますと、すべりが良いので針が布をよく通ってくれるということがあります。 長襦袢は頻繁に洗うことができませんし、襟は意外に汚れるので、頻繁に洗うことになります。 その洗濯をする際に、これを使って縫っていると、長襦袢から外すのがスルスルと簡単です。 また、 針は、京都みすやの針 の針がオススメです。 針穴に糸が通らないと面倒がっている方には”目からうろこ”の匠の技の針です。
私の場合、白の半襟は、頻繁に着物を着ることもあって、 絹ではなく、少し厚目の化繊のバイアスのものが気に入っています。 また、大人のうなじを作るためにの必須アイテムの衣文抜きは、 この半襟付けの作業の時に付けています。
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